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案内屋 〜アンナイヤ〜

第4章 きさらぎステーション 其ノ四

「ここからは二手に別れる。徒歩で動くぞ。」

凛丸はその言葉に若干の絶望感を覚えた。
ここまで来れたのも、言ってみれば渋谷が居たからだ
誰も居なければこんなところには来ない。

「え!いや…ちょっと待って下さいよ!各個人で動いたら危険です!何かあったら終わりじゃないですか!」
「二人同時に同じ場所に赴き、二人共やられたら本末転倒だろうが。」
「でも…!!」
「大丈夫だ。これを持っていけ。」

渋谷から渡されたのは少し大柄な無線と、青い鉄製の棒だった

「その無線は陸上自衛隊でも使われている代物だ。ここじゃケータイよりそっちのが役に立つ。ベルトに装着できるようになってる。身に付けておけ。」

言われた通り凛丸は無線のストッカーをベルトに引っ掛けた。

「そっちの青い棒はだな。武器だ。」

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