テキストサイズ

案内屋 〜アンナイヤ〜

第5章 きさらぎステーション 其ノ最終章

「ここが…馬頭村…?」

想像をある意味越えていた。
凛丸の当初のイメージでは、牛頭とそう変わらない栄え方で、しかし村人は現世への復讐で少しばかり殺気立っている、というところだった。
しかし復讐も何も、村人すらここにはいない。
誰もいない。




ー完全なる静寂ー
だが、何者かの気配が近付く

「誰ぞおらんか?」

年老いた老父の声だ

凛丸は近くの木の裏に身を隠した。

「誰ぞおらんか?助けてくれ…」

そっと木の影から声の主を確かめる。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ