隣り合わせの関係
第2章 その男
「ジルだ
なんだそれだけか…?」
『は、はい…すいません…』
本当はあなたは何者ですか?
って聞きたい…
「それでは由衣
俺から質問させてもらおう
おまえは人間か…?」
えー…
向こうからきた!
本当のことを言うべき…?
でも、本当のことを言ったら私…
この人に……されちゃうの……?
「……大丈夫だ
人間だと聞いても何もしない…
俺は由緒正しき
純血ヴァンパイアの血筋だからな
そこらの魔物とは違う」
『え…?はい…?
ヴァンパイア…?』
「…ん?そんなに珍しいか?
こっちの世界でも
かなり出現率の高い魔物だと思うが…」
確かに、この間ニュースで
若い女の子達が全世界で
首に牙のような痕を残して
謎の死を遂げている
とかなんとかやっていたような…