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隣り合わせの関係

第3章  闇の世界の罪人

~ジルside~


冷たい石でできた壁の
“俺の部屋”に帰ってきた


男の太ももくらいの
太さの鉄格子で覆われた
“俺の部屋”


いつものように
部屋の3分の1を占める
大きなベッドに横たわる



―誰が俺を運んだ…?
母上か…?
いや…母上は俺が…―











カツ…カツ…カツ……




「ジル様
お食事の準備が整いましたが…
いかがいたしましょう…?」


見張りが来た…


「今日は腹が空いてない
部屋にも持ってこなくて良い
…下がれ」


「…かしこまりました…」









あとどのくらいこいつと
このやり取りをするだろう…

ここが“俺の部屋”になってから
まだ半年しか経っていないのに
俺は半年前の生活を
忘れてしまっていた

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