隣り合わせの関係
第4章 闇の住人の生態
なんだろう…
すごくドキドキして
体が熱い…
それに体の力が抜けて
頭がぽーっとする…
「媚薬だ…」
『…え…?』
ジルは
ゾッとするほどの
色気を含んだ笑みを浮かべて
私を見つめる
「媚薬だよ
ヴァンパイアの息は
人間にとって媚薬のような効果を出す
まぁ媚薬に似ている効果を持つだけで
実際は媚薬ではないな」
媚薬…?
『媚薬って…なに…?』
「ん…」
私の髪の毛をいじりながら
ニヤリとすると
耳元で
「由衣が俺のことを
欲しくて欲しくて堪らなくなる薬…」
と囁いて私の耳たぶに軽くキスをした