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理科室で恋をしましょ

第11章 会話の少ない理科室

ん。ここはどこ?

「すずかぁ、目ぇ覚めた?」

「あれ?由佳ぁ」

「あぁよかった。心配したんだから!!」

「由佳ぁ、何でアタシここにいるの?」

「えっ…覚えてないの?」

「うん」

「アンタ体育行く前に理科室前で倒れたんだよ」

あ、そうだ。思い出した…あの理科室での知らない女子と先生の会話。

思い出したくない事を思い出してしまった…

「ねぇ、すずか。アンタの悩みの人はだいたい分かるからその悩みの理由を教えて?」

「え!?そ、そんな、悩み何てないよ」

「悩みがなくて倒れるわけないでしょ!!」

「そ、それはたんなる疲れだよ」

「じゃあ、アンタのその目は何?」

「え…」

「アンタは悩みなく泣くのか?」

「う…。分かった。話すよ…ホントは由佳には迷惑をかけたくなかったんだけどね」

「何で。アタシそういうの全然平気なのアンタが一番知ってるじゃない。何でも聞くから」

「ありがとう♪」

アタシは由佳に抱きついた。

「分かった分かった。で、アンタの悩みの種は裕介先生でしょ」

「うん…」

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