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それでもきっと

第2章 にんじん


群れを成して生活する生き物がほとんどであるし、こういう捕食対象ほど個人でいるのは危険だ。

それに繁殖の必要性だってある。


そんな考えが頭を巡っていたが出た言葉は

「はぁ?まじで言ってんの?」

これだった。


『本当、だから帰って』


心底嫌そうに顔を歪めながらついでにといった雰囲気でDVDも押し付けてきた。


ただ、目は合わせてはこない。

全面的に気持ちを表情に出してはいるが目では訴えてこない。


兎はそういうもんなのか?

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