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秘密の約束

第24章 説得

俺は、かほの身を案じるよりも先に自分が1ミリも疑われていないことに安心してしまった。

俺は最低だ…

父親は俺の可能性だって十分にあるのに…

電話を切ったあと、すぐに携帯からかほの携帯に電話をかける。

「おかけになった電話番号は現在、使われておりません。」

(やっぱり出ないか…。)

俺は確かにかほのことが好きだった…でも…いざという時に全てを置いて彼女の元へと行けるほど、好きではなかったのだ…

今改めて分かった。

かほ…君は今どこにいるの…

せめて、連絡でもくれたら…

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