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秘密の約束

第7章 夢

「…え?」

「元気ないねー。そんなに数学嫌い?」

「いや、そういうわけではなくて…いやでも数学は嫌いだけど…。」

「はは!数学好きになれるように頑張ろうね!」

そう言われた瞬間、今まで私の気持ちを抑えていた何かが壊れた。

「そうじゃないよ!!」

突然の大きな声に先生は驚いて動きが止まった。自分でもびっくりするくらいの声の大きさだった。

「そうじゃ…ないです…。」

「ど、どうしたの?そんなに大きな声出して…。先生が相談に乗れるような話?」

「うっ…うぅ…。」

なぜか涙が止まらなかった。先生が困っていることはすぐに分かった。でも…自分でもどうしたらいいのか…。

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