テキストサイズ

なんだかんだ

第1章 やけ酒

「一緒に飲むの久しぶりだな」

「そうだね。とりあえず、生みっつ」

「いや、ふたつだろ。二人しかいないんだから」

「みっつでいいの。ひとつは、あたしが一気飲みするから」

「おっさんか」

「ウルサイ」

「…どーした?やけ酒でもする気か」

「…うん。フラレタ」

「インテリメガネ銀行員に?」

「…そんな呼び方してたのか」

「してた。…って、こら。マジで一気飲みするなよ。体に悪いぞ」

「ぷはー、うまい~ぃ…」

「飲むか、泣くか、どっちかにしろ」

「ぷへ~ん」

「だから、どっちかにしろって」

「ぷめ~ん」

「…なんの鳴き声だよ」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ