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天然小悪魔な妹とヘタレな俺

第4章 ~クリスマス~



「俺は……正直、今ならひける。凛音の事が、本当に好きだから。だから、諦めることも必要だろ?」

「お兄ちゃんにとって、わたしは妹なんだね」

「あぁ、でもお前も少なからず兄である俺が好きなんだろ?」

 凛音は、いつも「お兄ちゃん」と、甘く呼ぶ。そんな凛音の声が俺は好きだ。

「……うん、お兄ちゃんだから、好き。きっと兄妹じゃなかったら、こんな関係になってなかったと思う」

 血のつながった兄妹、その事実は変わらない。この先、待ち受ける未来は背徳でしかない。

 既に俺たちは家族なのだから。

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