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天然小悪魔な妹とヘタレな俺

第1章 ~お兄ちゃん~



「お兄ちゃん、ケーキ食べる?」


 リビングのソファで寛いでいると、妹の凛音が甘い香りと一緒にやってきた。

 両手で持っている皿に目をやると、ロールケーキのような丸い形をしたチョコケーキが乗っていた。

「あぁ……」


 俺は少し面倒くさそうに起き上がり、ソファに座り直す。

 凛音は、へへっと、嬉しそうな顔をしながら俺の隣に座った。

 ケーキの残り香か、凛音からは甘い香りがふわっと漂う。

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