天然小悪魔な妹とヘタレな俺
第9章 ~両親の帰宅、そして日常へ~
実際、父さんが一人で生活するのは確かに不安ではある。
食事も買えば何とかなるだろうが、洗濯なんて父さんには無理なきがする。
真面目が故にひとりでも出来ると思い込んでいるのだろうな。
俺のプライドの高い性格は父さん譲りだからな。親として自分の為に子供たちに迷惑をかけるのは嫌なんだろう。
「慎ちゃんが居てくれるからお母さんも安心できるの」
良心が痛む……その信頼を俺は裏切ってる。
「コッチのことは気にしなくてもいい、母さんは父さんについていけよ」
母さんはニコッと微笑む。
俺はその瞳を見ていられなく差し出された七草粥を食べた。
温かく優しい味、俺の罪をおい隠すように五臓六腑に染み渡ってゆく。