テキストサイズ

天然小悪魔な妹とヘタレな俺

第1章 ~お兄ちゃん~


 凛音の口端から甘い声が洩れた。

 俺はその声にハッとし、慌てて唇を離した。 無意識に俺は凛音の下唇を甘く噛んでしまった。

 本来ならその声は欲を駆られるところなんだろうが…………



「ごめん……痛かったか?」

 凛音は瞳を滲ませていた。
 何してるんだ……俺は。

 妹が大事だとか言ってたくせに。


「ううん……お兄ちゃんのキス気持ちいい」

 ……喜んでいるのか?
 確かに貪りたくなるほど凛音の唇は旨かった。

 だが、俺はどちらかというと罪悪感に苛まれる。


 

ストーリーメニュー

TOPTOPへ