天然小悪魔な妹とヘタレな俺
第1章 ~お兄ちゃん~
ほんの僅か触れそうな程近くで凛音は唇を離しニコッと微笑みながら言った。
ふっくらとした唇、立ちのぼる甘い香り、柔らかな感触に俺の砦はあっけなく崩壊した。
凛音の肩を抱き、引力に惹きつけられるかのように凛音の唇を奪う。
果実のような凛音の唇は柔らかく食べてしまいたい。
俺はキスをした事はない。
やり方なんて知らないが男の本能がそうさせるのか、合わさる凛音の下唇を口で挟む。
────旨い……
初めて知るその感触に理性と背徳は飛びさり、俺はじっくりと凛音の唇を堪能した。