天然小悪魔な妹とヘタレな俺
第10章 ~久しぶりの学校~
「うぅ、寒い……」
学校へ行くバスを待つ中、ベンチに座る凛音はカクカクと脚を震わせていた。
黒いニーソと短いスカートの合間、白い肌が鳥肌を立てている。
「寒いならスカート長くしろよ。そんな短いの履いてるからだろ」
「このぐらい普通だよ」
確かにみんな短めのスカートだよな。言ってしまえば少し長くなった所で寒さが変わるわけでもないが。
俺は着ていたコートを脱ぎ凛音の足にかける。
「ほら、これでも掛けろ」
「えっ、ダメだよ。お兄ちゃんが風邪引いちゃう」
「寒そうで見るに耐えない……いいからそうしてろ」
すると、凛音は急に立ち上がり俺の足の合間に後ろ向きで座る。
「こうしたらお兄ちゃんも温かいでしょ?」
言いながら凛音は俺の両手をとり、自身の足の合間に入れた。
「うぅ、冷たい……っ」
「……これ、傍から見たら厭らしくないか?」