天然小悪魔な妹とヘタレな俺
第10章 ~久しぶりの学校~
凛音は太ももの間に俺の手を挟んだ。
温かく……柔らかくて、気持ちいい。
「見えないからだいじょうぶ、それに厭らしいことしてるわけじゃないもん」
バス停で女性の腿に手を入れてるのは、十分厭らしい事だと想うが……
が、冷えた指先がジンジンと熱くなるほどソコは先ほどまで震えていたのに温かい。
俺達の家は町外れにあり近くには海岸もある。寒さがより堪えるのもそのせいでもある。
バス停には人の姿も家もなく、別に誰かに見られる心配があるわけじゃないが。
「お兄ちゃん温かい?」
「ああ……お前、震えてたのに温かいんだな」
「寒い時は、人肌がいいんだよ。一緒に暖かくなれるから」