天然小悪魔な妹とヘタレな俺
第10章 ~久しぶりの学校~
「ん、だいじょうぶだよ。お兄ちゃんに包まれて温かいから」
凛音は少しカラダを後ろに動かし、俺の方を見ながら言った。
そのせいか、しっかりと挟まれた腿に隙間が生じる。
片手だけそこから抜いて、凛音の頬を触るとヒンヤリとしていた。
「冷えてるじゃん、頬」
「あ、お兄ちゃんの手温かい。人肌って幸せな気持ちになるね」
手のひらに擦り寄るように凛音はまぶたを閉じた。
胸がドクっと高鳴る。
────可愛い……凛音……
「唇も震えてるぞ。寒いだろ?」
「ん? 別に……あっ」
頬に添えた手でクイッと凛音の顔を持ち上げ、そのままキスをした。