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天然小悪魔な妹とヘタレな俺

第10章 ~久しぶりの学校~



 そっと放した唇に冬の空気が冷たく通り過ぎてゆく。

「お兄ちゃん……まだ、寒いかも」

 凛音はウットリとした瞳で物欲しそうにジッと見つめてくる。


「しょうがない奴だな……」

 言いながら、俺は凛音の口を塞ぐ。

 本当に……しょうがないな……俺は。

 凛音のせいにして俺がキスをもっとしたかった。

 冬の寒さが気にならないくらい、甘く熱いキスに酔ってしまう。カラダの芯から熱くなって……高鳴る欲情を抑えるように、凛音をギュッと抱きしめた────



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