天然小悪魔な妹とヘタレな俺
第10章 ~久しぶりの学校~
学校へ行くバスに乗り込み、凛音は俺の腕にしがみつきカラダを寄せてくる。
互いに厚手のコートを着用してる為、その柔らかな感触はあまりナイ。
あまりナイだけで……凛音の胸はムチっと当たっているのはわかる。
「ヘヘ、お兄ちゃんからキスしてくるのって凄くドキドキした」
他の乗客は居ないが凛音は耳の近くでボソっと小さな声で話す。囁くような声けれど気持ちは伝わってくる。
「……そ」
俺は、小っ恥ずかしい気持ちを悟られないように素っ気なく答えた。
凛音は上機嫌になっていた。
俺はつい凛音に背徳心から否定的な事を言うことが多いからだろうか。