天然小悪魔な妹とヘタレな俺
第10章 ~久しぶりの学校~
ヒカルは人懐っこい性格をしている。
気がついたら俺といつの間にか友達になっていた。
俺自身が友達を作るタイプではないから、自然と学校ではヒカルと一緒に行動をすることが増えただけとも言うが。
「じゃあね、お兄ちゃん。帰りも一緒に帰ろうね」
「ああ」
昇降口で凛音と別れ下駄箱に向う。
「やっぱ、可愛いな凛音ちゃん。なんか、少し大人っぽくなったな」
「ん? そうか?」
「慎は、いつも一緒にいるから気づかないんだよ。もしかしたら彼氏でも出来たのかも知れないぞ?」
あながち間違いでもないが。
ヒカルとは出会いが出会いだっただけに、俺と凛音が仲が良いのはよく知っている。
それでも、兄妹としてだが。
発言には気をつけないとな、ヒカルは女に関しては妙に勘がいい。
コイツにバレたら学校中の噂になるだろう。