天然小悪魔な妹とヘタレな俺
第10章 ~久しぶりの学校~
「うん……ちょっと」
「だって、慎。凛音ちゃんの為に連れて行ってやれよ。タダだぜ?」
「タダより高いものはないからな。お前にだけは頼らない」
ジッと、ヒカルを睨みつけるように俺は言い放つ。
「やれやれ、慎も大概シスコンだよな」
「お前相手だと、誰だって心配するだろ」
「ま、そうだよな。凛音ちゃんみたいな可愛い妹を持つと兄も大変だな」
ああ、色んな意味でな。
そもそも、ヒカルと知り合ったのが凛音にチョッカイをだしできた事がキッカケだった。