無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

　甘党な俺たちの家庭の味、オムライス
の卵は少し甘めである。

　チキンライスのトマトの酸味と、甘くトロトロの半熟玉子が絶妙なバランスで口に広がる。


　甘すぎてはこのバランスが崩れてしまう。ホンノリ甘いのがポイントだ。

　ま、俺は食べる専門だけどな。


「お兄ちゃん、珈琲呑む？」

「と言うか、お前口にケチャップが付いてるぞ」

「え……」

「凛音は口が小さいのに、頬張るからだ」


　この辺が昔から変わらない子供っぽいところ何だよな。