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天然小悪魔な妹とヘタレな俺

第13章 ~ヤキモチ~


 真冬だということを忘れそうなぐらい、やや蒸し暑い空気。

 凛音は白い肌を大胆に露出し、みず色の水着を着ている。

  

 今日はスパを貸切にして、永瀬コンポレーションの新年会に招待された。

 ────強制的に。


「腹が冷えたら困るだろ」

「へ? うん、わかった」

 凛音は、少し疑問に首を傾げつつも俺の上着を手にとり羽織った。

「前もちゃんと閉めろ……腹が冷えるから」

「もぅ、そうやってお兄ちゃんは子供扱いするんだから……せっかく水着新調したのに」


 子供じゃないから言ってるんだろが。

 凛音の隣で聖人君子のような視線を向け、下心をおい隠す悪友から凛音を護るために。

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