天然小悪魔な妹とヘタレな俺
第13章 ~ヤキモチ~
「桜井くんもしてあげようか?」
「……いい」
「もう、つれないな桜井くんは」
クスッと冗談めいた笑みで言う御剣を無視して俺は凛音を抱いたままジャグジーの端に移動する。
背に持たれ凛音を膝の上に乗せた。
「だいじょうぶか?」
「うん……ありがとお兄ちゃん」
ありがと……ってことは助けてよかったんだな。御剣のやつ凛音に何をしてたんだ。
「……はふぅ」
凛音は安堵のため息を洩らし俺の肩口に顔を埋めた。
落ち着かせるように凛音の背中を優しく撫でてやる。