テキストサイズ

天然小悪魔な妹とヘタレな俺

第1章 ~お兄ちゃん~


「お前、欲求不満なのか……?」

「そうだよ……お兄ちゃん焦らすんだもん」

 焦らした記憶はないんだが……
 あれか? 俺がハッキリとしないのが、焦らされてしまうのか。


「わかった……手、離せ。もう離れよ」


 凛音は俺の首にずっと腕を回している。

 振りほどけないこともないのだが、細い凛音の腕は触れると折れてしまいそうだ。


「わかってない……もう、お兄ちゃんのイジワル」

「は? なんでだよ……」

「焦らした挙句、おあずけなの?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ