陽が当たらない場所で
第6章 変わっていく
長い坂を登り、
やっと昇降口に着いた。
…はぁ。
帰りたい…。
私は、靴を取り
階段に向かった。
…付き合いとか、そんなじゃなくて
一緒にいたくて…でも今は会いたくない。
…なにこれ、意味わかんないw
私は、階段を上がろうとした。
「!」
階段の踊り場に健太がいた。
…な、なに?
…あ。友達とか待ってる感じかー。
健太は、私に背を向けるように立っていて踊り場にある窓から外を見ているように見えた。
私は
階段を普通に上がった。
健太との距離がどんどん
近くなっていく。
近くなるたびに、
ドキドキと心臓の鼓動が早くなる。
…ばか。
これくらいでドキドキするとか
私、駄目だなぁ…。
心の中で、
思わず笑ってしまう。