陽が当たらない場所で
第6章 変わっていく
「…は、なんだよ、その声」
「なにって…
普通びっくりするでしょ!ばか!」
健太は私の方を向き、
小馬鹿にするように言った。
「お前さ、ばかってガキかよ…」
「…てか、なに?何の用な訳?」
…本当になに?
私の事待ってたの…?え…?
ま、まさか…ね…。
「お前、金曜日さ…」
いきなりあの金曜日の事を
話してきた。
健太から逃げた金曜日。
あの後、家と違う方向に向かっていると気付き
近くにあった暗い路地に隠れて
健太が通るのを待ち、その後、
走った道を戻り、家に着いた。
土日も金曜日の事で
頭を抱え泣いた。
『なんて、私は弱いんだろ……』
なんで悲しいのか、
なんで泣いているのかわからないまま
ただ、ひたすらに泣いた。
そして、今日、月曜日。
学校に行きたくない、の一心だった。
で、今この状況。