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「それから 急に家族が私に対してよそよそしくなったの」


「…………うん…」


「私は みんなと今まで通りに笑ったり怒ったりしたいのに…私達は家族なのに……何で 他人みたいに接するのかなぁ…？」


彼女は眼を伏せて 静かに笑った


「それは………」


俺が 何か言葉を発そうとすると 彼女はふるふると首を横に振り 俺の言葉を遮った


「ううん…何も言わないで……自分で わかってるの…」



そして彼女は


「だからね 私…大切な人がこんな顔になるのは嫌だなって……そう思ったの…だから もうこれ以上大切な人は 増やさないようにしようって…大切な人が……泣いたり…悲しそうな顔をするのは…見たくないから……」




彼女はまた ポロポロと涙を流し始めた…




（ああ…だから彼女はあの時に……）



俺は彼女が人を避ける理由が 何となくわかったような気がした



（彼女は……優しすぎるんだ…）