テキストサイズ

“さくら”が散る前に…

第3章 彼女の秘密



すると彼女は 驚いたような 困惑したような…それでいて 嬉しそうな…複雑な表情をしていた……



「相沢さんは…大切な人に 悲しい想いをして欲しくないって…そう言ったよね?」


俺がそう言うと 彼女は コクンと頷いた



「それはさ…みんな同じなんじゃないかな……?」


「………え?」



「だからさ みんな同じなんだよ。相沢さんがみんなを大切に想っているように みんなも相沢さんを大切に想ってるんだよ…だから……相沢さんが 悲しそうにしてたり 辛そうにしてたりすると みんなだって悲しいし 辛いんだよ……」



俺が静かに そう彼女に告げると



「…………あ………」



彼女は また 大きな雫をポロポロと流した……




ストーリーメニュー

TOPTOPへ