“さくら”が散る前に…
第1章 出逢い
そして 彼女は一気にみんなの注目の的になった
「ねぇねぇ 何でこんな所に転校してきたの?」
「前の学校ってどんなとこだった?」
「相沢さんって スッゴいスタイルいいよね?何かダイエットとかしてるの?」
いろんな奴から いろいろと質問攻めにされてるなか
俺は彼女を横目にずっと見ていた
すると 今までずっと黙っていた彼女は
静かに…
そして よく通る澄んだ声でこう言った……
「すみませんが 私はあなた方と仲良くなるつもりはありませんので もう私に関わらないで下さい」
みんなは その言葉を聞いたとたん 驚いたような顔をして一瞬だけその場の空気が固まった
俺も例外ではなく 少しだけ……いや、物凄く彼女の言葉に俺の耳を疑った
しかし彼女は そんな俺達のことはお構いなしに 言葉を続ける
「だからみなさん 早くここから退いてくれます?」