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幼馴染

第1章 同窓会にて。

振り返ると


中学で三年間一緒で

紫恩と同じ仕事場の愛翔がハァハァと息を切らしていた。


「紫恩が酒弱くて癖が悪いのは俺も知ってる。一人じゃ大変だろうし、手伝うよ!」



愛翔はわたしの家からも近いから、紫恩が会社の忘年会で酔っ払った時にいつも連れてきてくれる。



「ありがとう!…じゃあお願いしようかな?」


私は愛翔の言葉に甘えて、紫恩を家に連れて帰るのを手伝ってもらった。






「いや〜それにしても紫恩、酒飲むとヤバイよな〜」

「本当。毎回苦労してるよ…この前なんてそれで、仕事中に呼び出しあったし…」


「音宮さっきキスされたろ?大丈夫なのか?」

愛翔が止まって、私の顔を覗き込む。


少し顔が近くて、私は一歩後ろに下がる。


「嗚呼、わりぃ。でも紫恩と付き合ってるわけじゃないんだろ?それにお前…」


「戻ってきたらまた告白するって言われてるんだ…それまでは……」


ふと彼のことを思い出して、空を見上げる。


「元気でやってるのかな…〝 基成 〟……」




その後、タクシー乗り場で

タクシーに乗り、私の家へ向かった。





外は夜景に包まれていて、とても綺麗だった。



でも私の心はさっきの愛翔の言葉で、


寂しい気持ちに包まれていた…

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