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紅姫と黒猫の夜

第4章 接吻


紅玉は慌ててそういうと、ジュダルの部屋を飛び出した。

いつの間にか、もう日が沈もうとしていた。

そろそろ夕餉の時間である。




その夜、紅玉は寝台の中でひとり考えていた。

(ジュダルちゃん………どうしてあんなことをしたのかしら…?キスって、あんな感じなの?)

紅玉はそっと自分の唇に触れた。

絡まるような舌の動き、柔らかい唇の感覚。

何度も何度も向きを変える、深い、深いキス。

思い出して思わず顔を赤くする。

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