テキストサイズ

紅姫と黒猫の夜

第4章 接吻


でもそれでも、忘れられるわけがなかった。

甘い香り。

甘い吐息。

押し殺したような甘い声。

舌を這わすとピクリと震えた身体。

考えただけで全身の血が熱くなるのがわかった。

下半身に疼きが走る。

(紅玉……ッ)

ジュダルは愛しい紅玉のことを思って、なかなか眠れずにいるのだった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ