テキストサイズ

紅姫と黒猫の夜

第6章 抱擁


会食の間には、すでに、皇帝・紅徳、皇后・玉艶、紅炎、白龍らの皇族が揃っていた。

従者たちはすぐに部屋から下がる。

「おぅ、ババァじゃねぇか。昨日は世話んなった、ま、特に異常は無かったんだけどな。」

紅玉の姿を見つけたジュダルは、すぐに紅玉に笑いかける。

ドキッ…

胸が高鳴る。

ジュダルの笑顔を見たとたん、心臓がドキドキして止まらなかった。

(私の心臓はどうしちゃったの…?まるで、ジュダルちゃんのことが好きみたいじゃないの………)

シンドバッドのことを好きだった時には感じたことのない感覚だった。

顔に血が集まって来ているのがわかる。

長い食卓の端に、ジュダルと向かいあって座るのが紅玉の定位置であったが、ジュダルの顔をみる度にドキン
としてしまう。

そのたびに赤面してしまう。

(なんであれからジュダルちゃんが頭からはなれないのよぉ!!)

ガチャリ、

ストーリーメニュー

TOPTOPへ