紅姫と黒猫の夜
第6章 抱擁
すでに全員揃っているはずなのに、また扉が開く。
「お父様、義母様、お兄様方、義姉様、紅玉、白龍、神官殿、ご機嫌よう。お久しぶりですわね。」
紅玉の姉、年齢的には白瑛の姉であり、立場的に妹。
第二皇女であった。
「お帰りなさい姫、あなたが今日帰ることは聞いておりましたからね。さぁいつもの席に座って頂戴。」
「はい、義母様。ではお言葉に甘えて。」
彼女は、そのまま自分の席に向かって歩き始める。
そしてその途中で、紅玉にぶつかる。
「あら、あなたまだいたの?てっきり、とっくに捨てられたか、その辺の貴族にでも嫁がされたものと思っていたのに。卑しい皇女のくせに、まだ城にいる気?早くでていったら?」
紅玉にだけ聞こえるようにそうつぶやいてクスクスと笑う。
紅玉はしょんぼりと下を向くしかなかった。
そして、彼女が自分の席である白龍の隣に腰をおろすと、朝餉は始まった。
「お父様、義母様、お兄様方、義姉様、紅玉、白龍、神官殿、ご機嫌よう。お久しぶりですわね。」
紅玉の姉、年齢的には白瑛の姉であり、立場的に妹。
第二皇女であった。
「お帰りなさい姫、あなたが今日帰ることは聞いておりましたからね。さぁいつもの席に座って頂戴。」
「はい、義母様。ではお言葉に甘えて。」
彼女は、そのまま自分の席に向かって歩き始める。
そしてその途中で、紅玉にぶつかる。
「あら、あなたまだいたの?てっきり、とっくに捨てられたか、その辺の貴族にでも嫁がされたものと思っていたのに。卑しい皇女のくせに、まだ城にいる気?早くでていったら?」
紅玉にだけ聞こえるようにそうつぶやいてクスクスと笑う。
紅玉はしょんぼりと下を向くしかなかった。
そして、彼女が自分の席である白龍の隣に腰をおろすと、朝餉は始まった。