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紅姫と黒猫の夜

第6章 抱擁

「お前は確かに他の奴とはちげぇ。」

「ぅう……じゅだるちゃん…までっ…私のことっ、」
 
他の奴とは違う、という言葉に、紅玉は一層涙を溢れさせる。

「全然ちげぇ。あの紅徳の娘の中で一番綺麗だ。紅玉は美しい。それに、世界にも数えるほどしかいない迷宮攻略者だ、すげーと思わねぇか?お前は強い!お前は誰よりも強く!!美しい!!違うことに自身を持てよ。」

そういって紅玉をキツく抱きしめた。

紅玉の胸もキュゥンッと締め付けられる。

それでも涙をあふれさす紅玉を、胸に抱え、紅玉が泣きやむまで抱きしめた。

そして、泣き晴らした顔の紅玉に、優しくキスをしたのだった。

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