紅姫と黒猫の夜
第7章 二人で
……しかし。
すぐにそれが失敗だったと気付いた。
紅玉の部屋、紅玉の寝台の上。
あの甘い香りが襲ってくる。
まるでその香りは、紅玉自身から発せられているようで。
また理性が飛びそうになるところを必死でこらえた。
すると…抱きかかえた紅玉がもぞもぞと動き出す。
早く寝て欲しいものだ。
でないとジュダルの理性が持たなかった。
「ジュダル、ちゃん?」
「なんだよ。寝ろ。」
「ええ寝るわ、でも……………………………………………………………腰に、当たってるっ!」
「悪ぃ!!」
そう、ジュダル自身はなんとか理性を貫き通したが、身体は素直で、すっかりモノを勃ち上がらせてしまっていたのだ。