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紅姫と黒猫の夜

第7章 二人で


「…紅玉」

「…な、なぁに?ジュダルちゃん」

紅玉は、ジュダルの声に少し怖くなる。

しかし、かえってきた言葉は、予想外に優しい言葉だった。

「…寝ろ。」

それだけいうと、ジュダルは紅玉を抱きしめたまま、スッと腰をひいた。

……興奮しきったモノを紅玉から離すために。

「ジュダル、ちゃん?……ひゃ、」

「いいから、寝ろ。どこにも行かねぇから。」

耳元に響く低くかすれた声に、紅玉は思わず悲鳴をあげる。

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