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紅姫と黒猫の夜

第8章 説教

「良くありません!姫はまだ婚前の純潔な乙女ですよ?!それをこのような……」

純潔=処女という式を導き出して、ジュダルの顔に少し赤みが差す。

「でも…ジュダルちゃんとはそういう関係じゃないもの。そうでしょ?ジュダルちゃん?」

まるでそれが当たり前のように。

紅玉はジュダルに残酷な事実をつきつける。

自分は親友以上にはなれないのだとジュダルは悟った。

どこまでいっても、紅玉にとって自分は友達でしかないのだと。

「………そーだよ。」

ポツリと、低くうなるようにジュダルはこたえた。

自分と紅玉が結ばれることは、絶対にないのだと思うと、胸が苦しくなった。

(ん、?紅玉姫………?)

しかし、夏黄文は違った。

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