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紅姫と黒猫の夜

第9章 想い

「おい紅玉っ!」

ドキンっ!!

(…………………………!!!)

突然顔をのぞき込まれて、紅玉の胸が高鳴る。

自分を見つめる紅い瞳が、ひどく、ひどく愛しくて………

(わた、くし、……やっぱりジュダルちゃんのことっ!!)

気づいてしまうと突然恥ずかしくなり、袖で顔を隠す。

その姿を、ジュダルは不思議そうに見つめた。

「おーい、紅玉、紅玉?どーしたんだよ?」

名前を呼ばれる度に、胸がきゅぅっ、と締め付けられる。

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