テキストサイズ

紅姫と黒猫の夜

第12章 告白


「紅玉、今のもう一回、言って。」

口をパクパクさせる紅玉に、ジュダルは言う。

「頼む、もう一回。そしたらちゃんと返事、してやるから…」

(もう!!なんてことしちゃったのかしら私……ぁ゛あ!!もう、どうせふられるんだから、もう一回言っといてやるわよぅ!!)

「私っ!!ジュダルちゃんのことが好き……………ん?!ーーーーーーーっ!!」

好き。と言う言葉を紡いだ唇が、ジュダルのそれに覆われて、言葉ごと飲み込まれる。

ジュダルの唇が離れ、ありえない状況に紅玉は目を見開く。

「俺…………」

フられる、と覚悟して、紅玉は目をぎゅっとつぶる。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ