紅姫と黒猫の夜
第16章 初夜
(ついに、来ちゃったのね。ジュダルちゃんと、その………………えっちする日が)
湯につかりながら紅玉は考える。
怖い訳じゃない……と思う。
ジュダルになら、自分の純潔をも差し出して構わないと思っていた。
(ジュダルちゃんとなら…………大丈夫。)
紅玉はそう自分に言い聞かせた。
夜伽とはどういうことをするのか考えて、顔が熱くなる。
気がつけば、夜伽のことばかり考えていた。
「紅玉様、そろそろお上がりになられては?神官殿もお待ちになっております」
ふとかけられた女官の声に肩をふるわせる。
「あ、ええ!今出るわぁ!…」
はぁ
紅玉は溜め息をつく。