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年下なんて関係ないっ!

第5章 長い長い片思い

それを知ってか知らずか将人兄ちゃんは空き地の練習によく付き合ってくれた。


時折、ボソッと、

「紗江が会いたがってるぞ」

「練習、見に来ないか」

と言われたが、俺はその都度断った。


気づけば、甲子園の季節になっていた。

将人兄ちゃんの高校は甲子園の予選で何度も優勝をしてきたトップ校と当たってしまった。

俺は会場まで、応援に行った。

マウンドに上がった兄ちゃんの顔にはいつもの自信溢れる表情はなかった。

兄ちゃんと兄ちゃんの部員は滝のような汗をながしながら、いくつもの危機を乗り越えた。



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