テキストサイズ

年下なんて関係ないっ!

第5章 長い長い片思い

兄ちゃんの高校はその試合に敗退した。

それから、兄ちゃんがグラウンドに立つことは二度と無かった。


紗江さんと再会したのは、それから2ヶ月も経たない大雨の日のことだ。

紗江さんは赤く泣き腫らした目をしていた。

将人兄ちゃんは自殺した。

『あたしが!あたしが、追い詰めたせいだ!』

紗江さんは泣き叫びながら、俺の胸にすがりついた。

『あたしが!一緒に甲子園行こうね、なんて言ったから!』

「紗江さんのせいじゃない!俺のせいだ!部活でしんどい兄ちゃんに練習付き合わせた俺のせいだ!」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ