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もっとして♡

第6章 マジメ姉ちゃん

「イクっ!イクぅーーーっ!」

ービクン

ードピュ-

あーぁ。今日の女も面白くねぇな。

全然ヤってて楽しくねぇし。

「あ、ねぇ!ちょっと!もう帰っちゃうの!?ねぇ!」

後ろから止める女の声が聞こえたけど無視してラブホを出た。

金はあの女。

だって、誘ってきたの向こうだし。

ってか、名前聞いてねぇや。

ケバい化粧して、くっさい香水かけたババアなんぞの名前なんて知りたくもねぇしな。

俺はもうすぐ本格的に活動し始める夕方のネオン街から家に向う。


あ、自己紹介まだだったな。

俺は神原 卓。高校2年。
顔は良い方で勉強はそこそこ。
寄ってきた女は全員食う、それが俺のモットー。
よくクールって言われる。女にはだらしないけど。

あ、あとこないだ親父が女と再婚して姉貴が出来た。

母さんが病気で亡くなって、四年。

親父は一年前から付き合ってた子持ちの女と再婚した。

向こうも旦那が病気で亡くなってて、子持ちだから気があったんだと。

まぁ、俺には関係ねぇ。

それより、その最近できた姉貴の方が問題だ。

俺と真逆の性格で…大人しくて真面目で…でもどこか抜けてる天然女。

俺の周りにはいない女の種類。

しかも同じ高校で、聞けば結構人気なんだと。

けど顔はそんなに美人って訳でもない。

どこにでも居そうな女なのに何故か人気がある。

俺にはわかんねぇ。

そんな女と暮らし初めて、今日で1週間。

お互いに干渉し合わないから何も知らない。

しかも俺は学校帰り、ほぼ毎日ホテル寄ってから帰るからいつも遅くなる。

だから会話も何も、話さない。

あ、そう思えば今日は久々に早く帰るな。まだ、夕方だし。

ぼーっと歩いてたら家が見えてきた。

あ、そうそう。俺ん家に向こうが来たから別に引越しはしてない。

まぁ、一軒家だしな。

って、ん?

俺は一度立ち止まった。

だって、家の前で俺のダチのマッつんと姉貴が話してたからだ。

何で、マッつんが、あの女と…

マッつんこと、松本 隼颯(マツモト ハヤテ)は、いつも俺と一緒につるんでるチャラ男仲間。

だから関わりは無い筈なのに。

不思議に思いながらも、俺は足を進め出した。

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