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candle

第1章 愛なき虚しき行為

* * *

「......」
ぼんやりとした意識の中見覚えのない部屋にいた。
照明が眩しい。
手を目元に当て睡眠前の記憶を手繰る。
たしか自分は仕事でラブホに居たはずだ。
しかしここはどこだ。
生活感漂うシックな部屋に一人。
もしかしてさっきの客の部屋だろうか?
悶々としていたら一人の男が入ってきた。
「あ、起きたんだ」
...どこかで見た顔...。
どこだっただろう?客だろうか?いや客ではない。
では誰だ。ここ数年宙は仕事以外で他人と関わっていない。友達なんてものもいない。
ふと思い起こす。
「............ぁ」
「気分はどう?」
この男、さっき宙たちがヤっているのを撮っていた男だ。
「......」
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