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ミッドナイトテレフォン

第1章 第1テレフォン

ジリリリりりんりんっ!!!

「はい、ヒロカツです。」

『あ、おばんです!毎度お馴染み毎度お待たせの紳次郎ですっ!!』

「何だ? 俺いま忙しーんだけど…。」

『またまた、ウソおっしゃい! 週末だって言うのに忙しー訳ありますかいっ!』

「俺おめーと違ってクリエーターだから休みだろーがやる事いっぱいあり過ぎて寝てるヒマなんかねーぐらい忙しーんだよ。」

『深夜遅くまで御苦労様です! まあ、一服がてら僕の面白い話でも聞いてリラックスして下さいよ!』

「俺タバコ吸わねーからもう切っていい?」

『待った!! いやーいつもいつもクールでカッコいいっすね~ヒロカツさんは。そんなにカッコいいんだからもうアレですよね? モデルみたいなギャルと毎晩毎晩とっかえひっかえデート楽しんでるワケなんすよね~いや~うらやましーなぁー、よっナイスガイ!!!』

「………」

『ん? もし! も、もしもし!?』

「うっせーとっとと喋れ!! 要点だけ!」

『あ、じゃあ前戯はこれぐらいにしといて…』

「さっさと喋れ! 清春の歌詞にもあるように超高速で喋れ!!」

『はい、いやーこの前ちょっと会社のメンツでプチ飲み会があった訳ですよ。メンズは僕と先輩の2人、女子は先輩にあたる2人の計4人で。』

「で?」

『でですねー、僕は酒弱いんで主にコーラ飲みつつみんなの話を聞いていた訳であります。』

「で?」

『でですねー、みんな酔いが回って饒舌になって来やがりまして結構赤裸々な恋愛話とかで盛り上がっていた訳なんです。』

「んで?」

『何か奴ら元彼がどーたらこーたら前戯の時間と挿入の時間の割合は何対何が一番だとかゲスな話に花咲かせて盛り上りやがって童貞の僕にはハードル高過ぎる話ばっかしてやがるんすよね~!』

「で?」

『ででですねー、そーゆーのどう思う?とか僕にふってきやがるんすよ、童貞のこの僕に! かぁ~、残酷な先輩共、かぁ~ムカつくぅ~ムキぃぃー!!!って感じだったっすよ!』

「で?」

『でですねー、ちょっとムカついたんで言ってやったんすよ! 酒を飲んでない冷静な視点でですねー。』

「何て?」



続く。

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