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〜Strawberry JAM〜

第2章 〜JAM〜

自動ドアをくぐると少し先に
オートロックのボタンが見えたので
指定された部屋番号を押した。




ーピンポーン。…カシャ。



『はーい、どなた?』



間も無くして出た声は
男性だったもののさっきの
偉そうな男の声ではなかった。




「あの、先ほど電話した成瀬と申しますが。
澤田さん…ですか?」


『あぁー、ジュンにケータイ貸してくれた子?』


「そ、そうです。(貸したというか取られたんだけど…。)」


『どうぞー。』





ーガチャ。




どうぞ、の声と共にオートロックが開き
私はエレベーターホールへ向かった。





「それにしてもすごいマンションだなぁ。
警備員までいて…どんな人が住んでるんだろ。」




そんなことを考えながら、私は15階に到着し
エレベーターを降りた。



エレベーターから少し廊下を歩いた先に
玄関のドアが一つだけあった。




「え、まさか1フロア1部屋!?
エレベーターから無駄に遠いのに!?」




ーピンポーン。



驚きと少しだけ恐怖を覚えながら
私はチャイムを鳴らした。

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