
嫌い?ううん、好き。
第2章 *出会ってしまった。
ドンッ‼︎
「うおっ‼︎」
「わっ‼︎」
思いっきり尻もちついてしまった。
「いったー… すみません、大丈夫ですか?」
お尻をさすりながらぶつかってしまった人に問いかける。
(あれ?うちの学校の制服だ。 新入生かな?
「いえ、こちらこそすみません… 真っ直ぐ前見てなくて…」
低い声
茶色のかかった髪 長身
何よりも、その顔に驚いた
見覚えのある顔 でも、この人とは初対面
あたしは、この顔をした人物を知っている…
「は…ると………?」
「…え?」
その瞬間、暖かく強い風が吹いた
遠くで、予鈴の金の音がした。
まるで、あたしの運命が再び動き出したサインのように。
あたしはまた、出会ってしまったんだ。
